君は君のままでいて
少しだけ機嫌悪そうに発言をしているこの人は、僕の直属の上司で、うちの役所の局長をしている。


大地 水生(だいち みお)。


それが、この人の名前。


「そんな事言ったって、仕方がないでしょう。
お義父さんの事は、あのルートを辿っていれば、充分ありえると予想できていた事ですし、それを受けての国際会議だって事ぐらいは局長だって理解ってるんでしょう?」


そう答えた僕の言葉に、口を尖らせながら局長は言った。
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