君は君のままでいて

「んー？
なんかさ、財産でもないのに後継ぎが欲しいもんかな？
その辺がいまいち理解できないんだよな。」


バリバリとサラダを噛み砕きながら緑風が言う。


うーん。


いつもながら、すごい食べっぷりだなぁ。


こんな風に食べてもらえると、とっても作りがいがあるよね。


「んっとね、それはやっぱり財産なんだと思うよ？
世襲が必ずしも良いものだって言うわけじゃないけど、今まで守り続けて来たものがどんなものかっていう事を、家族なら理解してもらえてると思ってるからこそ引き継いで欲しいと思うんじゃないかな？」