君は君のままでいて
「大丈夫だあってぇ。
多分、間に合うから、ね?」


多分、って。


ものすごーく、不安な発言なんですけど。


「一応、ご存じだとは思いますけど、タイと日本の間に日付変更線はありませんからね?」


それを理由にして1日誤魔化されたりしないように、僕はもう1度釘をさした。


「えっ?
あ、そ、そうだっけ?
そうだったかなぁー?」


明後日の方を見て頭を掻いている局長の姿を見て、僕は今言ってなければ、それを理由にして滞在を延ばすつもりだったに違いないことを確信した。


ホントに油断も隙もないんだから。
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