君は君のままでいて
「そうだ。
ナイスアイデアも貰ったし、お留守番も頑張ってくれるみたいだし、そのお礼にこれあげる。」


そう言うと、カードキーのようなものを僕の手のひらに押し込んだ。


「これは?」


なんですか、と続けようとする僕にお義母さんはニコニコと楽しそうに笑いながら言った。


「蒼波くんとクリスマスを過ごすつもりでホテルオーシマのスィートとってあったの、譲ったげる。
全部おごってあげるから、2人で楽しんでらっしゃい。
みんなで、ちょっぴり贅沢、ね?」


そう言って。


お義母さんは、じゃあねーっと手を振りながらザンザカと歩いてゲートの向こうへとあっという間に消えてしまった。
< 70 / 116 >

この作品をシェア

pagetop