君は君のままでいて

「………そういう言葉をサラッと言えちゃうところがズルいんだよね。
いったい僕にどれだけ惚れさせれば気が済むの？
また好きになっちゃうよ？」


小さく口を尖らせて、僕は緑風を見る。


なのに。


「勿論、俺以外の人間なんて目にも入らないぐらい。
いつだって俺にメロメロで、大好きでたまらないみたいな状態になっていて欲しいし。
俺は、美樹が居てくれるならそれだけで、もう他にはなんにも要らないし、どこにも行きたくない位だけど、美樹ってば俺が美樹を想ってる程、俺の事を愛してくれてないだろ？
それが寂しいんだよなー。」