君は君のままでいて
「………あれ?」


僕は急激に熱くなる自分の身体に違和感を感じる。


「大丈夫か?
俺のグラスを一気飲みするなんて、驚くじゃねぇか。」


ちょっと本気っぽい感じに心配している緑風の表情に、僕はなんだか嬉しくなってしまう。


「だいじょぶだよ。
ちょっと身体が熱いけど。
緑風のだったの?
ごめんね、もっともらう?」


僕は緑風の返事も待たずに、扉の近くに待機していたサービスの人に合図をして勝手に呼んでしまった。


「………美樹?
あれだけで酔っちまった?」


そんな僕に緑風はすっごく心配そうに訊ねてくるけど。
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