君は君のままでいて
「ううん。
大丈夫だよ?
どっちかって言えばスッゴクいい気分?」


ちょびっとだけ身体は熱かったけど、気分は本当にとっても良かった。


「………んとに大丈夫か?」


ソムリエの人とワインを選びながらも、緑風は僕の事を心配そうに見つめている。


「うん、大丈夫だってば。
僕にも、もう少しワインちょうだい?
先刻もらったの、とっても美味しかったよ?」


緑風に見られている事を意識した所為で、なんだか熱く感じる自分の頬に手を当てながら僕は緑風にワインをねだった。


「ね?
美味しいのっていいよね?」
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