君は君のままでいて
「………ん。
気分、悪くねぇ?」


強く、僕の事を抱き締めていた緑風は、暫くして僕を宥めるようにくしゃり、と僕の髪を混ぜ。


そうして、熱を測るように額を合わせた。


「うん。
どっちかって言えば、いい気分?
雲の上を散歩している気分だよ?」


そう答えた僕の唇を、ペロリ、と緑風の舌が触れて去っていく。


「ん………っ。」


その刺激で思わず出てしまった僕の声に、緑風がフッと小さく笑ったのが感じられた。


「相変わらず、いい感度だよな。
美樹、いい反応するじゃん。」
< 98 / 116 >

この作品をシェア

pagetop