年下くんにまぢ惚れ☆

この日はいつもと違って、顧問がいなかった。


「パシンッ」


体育館中に響き渡るこの音・・・・。あたしはこの音がたまらないくらい大好き!!!

今日は明日が試合ということもあり、少し早めに切り上げた。


そしてまた一緒に帰る・・・。

「先輩・・・明日の試合・・・その・・・頑張って下さい!!」


「!!!!!・・・・。」


嬉しすぎて、言葉がでなかった。


「俺、応援してるんで・・・!」

「うん・・・。ありがとう。明日絶対に優勝するから!!」


自慢じゃないけどあたし、全国レベルの強さなんだ!!

そして今回のダブルスのペアの先輩もすごく強い!!


だからあたし達は、この学校の期待も背負っている。

「俺・・・最初バドミントン部に入ろうとしたきっかけは、南美先輩にあるんです。」

「・・・・。」


「部活見学のとき、南美先輩が必死になってシャトルを追いかけてるのを見て、俺もあんな風に強くなりたいと思って入ったんです。」

「そうだったんだ・・・。」


あたしはこの短い時間でも幸せだった。


こうやって、裕樹と一緒に帰れることも、当たり前になっていて・・・。


本当にうちは幸せだったんだな・・・・。
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