制服のボタン
「俺が嫌になった…?」
「違う!陵弥の事は大好きだよ…」
「だったら何でッ!」
陵弥の腕に手をかけて抱きしめる手を解いた。
「…ごめん…」
そう言うと。
陵弥はもう一度私を抱きしめて…
強引にキスをした。
唇を離した陵弥が悲しそうな顔で、私を見つめる。
「凜花…痩せた…?」
夏休みの間、まともに眠れず食べれず。
結局入院したくらいだから、確かに痩せちゃった…
私を離した陵弥が。
「俺のせい…か…」
「うぅん違うよ…陵弥は悪くないから…」
苦笑いしながら言うと。
「何でだよ!何で俺に何も言わないで1人で抱え込むんだ?
俺が信用出来なくなったのか…」
「…ちがっ…」
私の目から堪えきれなくなった涙が溢れた。
それを見て陵弥が。
「俺は凜花を泣かしたい訳じゃないのに…
いつも泣かしてばかりだな…信じろなんて言っておいて俺、最低だな…」
ただ首を振るしか出来ない私。
言葉につまって声にならない…