制服のボタン
「本当に手の掛かる2人ね」
「全くだ。俺がどんだけ苦労したか…毎日ピリピリしやがって」
沙織と卓君がこんな会話をしていたなんて。
そう。
私と陵弥はまんまと2人の策にハマリ。
陵弥と出会ったこの場所で、気持ちを確認し合った。
「陵弥…具合悪かったんじゃ…?だって卓君が…」
「はっ?…俺は卓に連れ出されて…」
………………。
………………。
「…やられたな…」
「…うん…」
そう言うと。
私を腕の中に納め。
耳元で。
「やっと凜花に触れられた。もう離れんな…」
ってきつく抱きしめた。
陵弥の匂い。
陵弥の温もり。
陵弥の声。
「…陵弥…大好きだよ」
「ばーか。当たり前だ」
そう言うと。
キスをして。
「ヤベッ…久しぶりだから止まんなくなる…」
……っ……
耳まで真っ赤になる私に。
「俺んち行くぞ」
って…………
………もぅっ……