制服のボタン
その日は沙織と街に居た。
陵弥の誕生日のプレゼント選び…
そもそもこの私が。
17年、生きて来た中で。
男にプレゼントしたなんてただの一度もないし。
男の喜ぶ物なんか知らない訳で…
「ぅーん…悩む…」
眉間にシワ寄せて。
品物に穴が開くんじゃないかってくらい、見つめてる私に。
「何でもよくない?そもそも凜花がいいって言われたんでしょ…?」
って沙織。
何でもってさ…
「そうゆう沙織は何をあげたの?」
「あげてないよ」
へっ?
「だって卓の誕生日って4月で、その頃付き合ってなかったから」
あっ、そうなの…
沙織は11月の終わりだからまだだし。
…相談する相手間違えた…?
「そもそもプレゼントなんか、好きな相手からだったら何でも嬉しいものじゃない?」
好きな相手からなら何でもねぇ…
そんなもん…