制服のボタン


「卓が?」




結局、どうしていいのかわからない私は。




陵弥の部屋でさっきの話をしていた。






「うん…仲良さ気に腕組んで笑ってた…」





「その女ってどんな娘?」


「…んーと…」




卓君と並んで笑ってた女の子の顔より。





悲しそうに涙を流した沙織の顔が浮かんだ…





言葉を詰むんだ私を。





「どうした?」




って頭を撫でる陵弥。




「…沙織…泣いてた…」





すると。



「…あんまり心配すんな…卓にも何か理由があるんだろ」




って…





「それよりソレ何?」




…ん?…


あーー 香水…





誕生日の前の日に渡そと思ったのに…




沙織の事でそのまま持って来ちゃったよ…





………………
………………






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