制服のボタン


「…このまま沙織に拒否され続けて…もし本当に別れるなんてなったら…どうしたらいいんだ俺」




そう言って頭を抱え込む卓君に。





「ばーか。俺なんか凜花に2ヶ月も拒否られたっつうの!」



…なっ…何で私…





私はギロリと陵弥を睨み付けた。




そんな私の頭にポンと手を置いて陵弥が。




「卓は別れる気ないんだろ?」




って聞くと。





「当たり前だ。俺は沙織が好きなんだから…」






そう言う卓君は本当に沙織が好きなんだと思う。





そして私も…




夏休み中。


陵弥を遠ざけていた間。



きっと今の卓君の様に陵弥に辛い思いをさせていたんだと気付かされた。




夏休みが終わってからも。



いつでも会えたはずなのに避け続けていたのだから…




今の沙織があの時の自分と重なる。






そんな私を陵弥はずっと待っててくれたんだね…





…陵弥ごめんね…



こんな私を思ってくれる陵弥の深い愛を感じたよ。



待っててくれて…ありがとう…





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