制服のボタン


明日は文化祭だと言うのに、沙織は学校へ姿を見せないまま。




携帯も繋がらないし。


卓君からも笑顔が消えていた。




見かねた私は、沙織の家に向かった。





沙織の家の直ぐ近くにあるコンビニの前を通り過ぎた時。




「離してよっ!!」


って声がして足を止めた。



振り返ると。




「沙織!」






コンビニの中から男2人に両腕を掴まれて連れ出されていた。



「凜…花…」



他校の制服を着た男達は金髪で如何にも、遊んでますって感じで。





「ちょっとアンタら沙織に何すんのよッ!」





と、叫んだ私にまで絡んで来た。




「おやぁーこっちの彼女も可愛いねぇー」



って、一人が私の腕を掴む。




「ちょっと!触んないでっよ!!」





身を捩って抵抗して見るも、ヒョイと簡単に肩を掴まれる。



沙織もガッシリと腕を掴まれ。




「俺らと遊ぼうーよ」




って。




遊ぶか…キモイ…





コンビニのバイトの女の子は中でオロオロ…








< 140 / 177 >

この作品をシェア

pagetop