制服のボタン
「いつまでも触んないでッ!?」
バシッ!
私は持っていた鞄で俺の顔面を叩いた。
「ぃってぇーなっ!コラァッ」
って。
さすがにキレた男が…
ヤバ…マジでキレた…
顔付きが変わり、手を振り上げ掴み掛かって来そうな男を前に。
鞄を胸にギュッと抱え。 身を捩った。
「いっ…ぐぅっ…」
…ん…?
…りょ…陵弥…
私に掴み掛かって来た男は、陵弥に腕をねじ上げられ。
肩を押さえてもがいていた。
ポカンとする私に。
「ばーか!無茶し過ぎだ」
そう言うと、男の腕を掴んだまま耳元に近付き。
「コイツは俺のだから触んな」
と呟いて男の腕をギリギリと締め上げ。
男の顔が痛みに歪むのを楽しんでいるかにも見えた。
こっちの方がヤバイ…
…陵弥マジ切れ…
止めないとそろそろマズイよね…
その時。
「沙織は俺の女だ!!汚ねぇ手で触るなッ!」
って卓君が。
沙織を掴んでいた男の腕をギリギリと締め上げ。
ドカッと蹴り飛ばした。