制服のボタン
誰かに似てると思ったら。
陵弥に似てるんだ…
しかも…
陵弥と別れて付き合えって…
ありえないでしょ…
「陵弥と別れるなんてないから」
って言うと。
クスッ…
「そう言うと思った。だけど…」
だけど…?
「絶対に陵弥から奪って見せるから」
って、自信たっぷりに言うと。
不意に近付いて。
私の身体は反射的にのけ反り。
顔を背けても近付いてくる幸樹君の顔。
ちょ、…ちょっとぉ…
バシッ
「ぃてッ」
陵弥が現れて幸樹君の頭を叩いた。
「オマエ調子に乗んな!マジでムカつく」
私を腕の中に納めると。
「凜花に手出したらオマエでも許さねーぞ」
って。
「ふふん余裕だねぇ…まっ今日は退散するよ」
バイバイって行っちゃったよ。
「ったくアイツは何考えてんだか…」
ポツリと陵弥が呟いた。