制服のボタン
放課後。
陵弥との帰り道。
校門を出た所で女の子に囲まれてる幸樹君と遭遇。
「幸樹君モテるんじゃない。私なんかにちょっかい出してないで彼女作ればいいのにね…」
と陵弥に言うと。
「アイツは昔から俺の持ってる物を欲しがってたからな。オモチャやゲームなんか全部とられたし」
オモチャやゲーム…
「だけど凜花はやんねぇ…」
そう言って握っていた手をギュッとしてくれた。
私だって陵弥がいい…
陵弥に笑顔を向けた。
こんなやりとりを見ていた幸樹君が。
陵弥への闘争心を煽られ。
散々引っ掻き回される事になるなんて。
陵弥も私も思っていなかった。