制服のボタン


幸樹君の笑顔に、少しだけ抱いていた警戒心が緩んだ。




遠回りして着いた陵弥の家。



リビングのソファーに座ろうとした時。





「キャッ」




後ろから羽交い締めにする様に、幸樹君が抱き着いて来た。




「ちょ、ちょっと幸樹君止めて」




抵抗しても力で敵う訳もなく。


更に腕の力が強まる。




この時気付いた。





幸樹君は一人の男なんだって…




軽はずみに2人きりになる真似をしてしまった事に、後悔しても…もう遅い…





「陵弥なんかより俺にしなよ凜花ちゃん…」





幸樹君…

……本気……?




「…何で私…なの…」





ずるずると引きずられ。


陵弥のベッドに倒される。



両手を押さえ付けて私の上に四つん這い。





「や、止めて…幸樹君」








< 161 / 177 >

この作品をシェア

pagetop