制服のボタン
何だかんだと完成したツリー。
「小ぶりだけど綺麗…」
ライトアップしたツリーは、明るい部屋の中でもキラキラして綺麗だった。
ツリーに見入る私を後ろから陵弥が抱きしめた。
頭の上に顎を乗せ。
「来年のクリスマスも凜花とこうしていたい…来年だけじゃないな…これからもずっと俺と一緒にいて」
……陵弥……
陵弥の言葉に…鼻の奥がツーンとして涙が込み上げてきた。
「陵弥…私もずっと一緒にいたい…」
私がそう言うと。
私を反転させてきつく抱きしめた。
「俺…凜花の事離せねぇな…」
「私も離れないもん…ボタンだって取れない様に縫い付けたんだから…」
って陵弥を見上げると。
陵弥の優しい瞳にツリーのライトが反射してキラキラしてる。
その瞳の中に私が映ってる……
目を伏せた陵弥が私に顔を近付けて、私も目を閉じた。
キラキラと光るツリーのライトに照らされながら。
私は陵弥の首に手を絡めた。