制服のボタン


私の顔がカーッと赤くなるのがわかった。



陵弥は口を押さえて笑ってるし。




恥ずかしくって目は泳ぐし……







「だっ、だって噂真に受け連れ込んだんじゃ…」





「噂だろって言ったよな?…それとも何かしてほしい訳?」



って意地悪く言う。



…ちがっ…






「お前って噂通りの女な訳?…違うだろ!?」





何…コイツ…

私の噂を信じてないの?





「俺の噂だって…」




……何よ…







「本当かどうかなんて誰にもわかんねぇだろ…」





………。







「俺は噂なんかどーでもいいんだ…俺の事信じられるヤツだけ傍にいれば」





……………
……………


コロン…



少しの沈黙の後、床にコロンと小さな何かが落ちた。



…あっ……………

……ボタン…





それを陵弥が拾い上げ。





私の手を掴むと掌に乗せて。






「…このボタンは俺が信じらんなくなった時に返して…」






そう言ってボタンを握らせた。






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