制服のボタン
「っ…ちょ、ちょっとツ!?」
茶色くなったブラウスの胸元を必死で掴んで叫んだ私。
ゼイゼイと息を荒げて陵弥を見ると。
「あぁ…悪りぃ…」
頭をポリポリ掻きながら奥の部屋からタオルとスエットを持って来て。
「シャワー使えば。これ着替え」
って渡された。
受け取ったタオルを見つめて突っ立っていると。
「何だよ?」
………。
「の…覗かないでよ…」
「ばっ誰が覗くかよッ!」
ってムキになってた。
シャワーを出て陵弥のスエットに袖を通す。
プッ…デカイよ…
鏡に写るブカブカのスエット姿。
…私…初めて来た男の部屋で何してんだろ……。
バスルームから出ると陵弥が私を見て笑いを堪えてる。
「…ちょっと、そんなに笑わなくてもいいでしょ!」
「あはは…あー悪りぃ。そのままじゃ風邪ひくしこっち来な」
手招きされた方に行くと、ドライヤー片手に私の濡れた髪を乾かし始めた。
「じ、自分で…「黙って前向いてろっ」
自分でと言いかけた言葉を陵弥が遮った。