制服のボタン

この日の授業を途中から逃亡した私は翌日。

先生にこ酷く怒られ、沙織にも散々文句を言われた。




そして…


陵弥に対して生まれた自分で理解出来ない気持ちは何なのか、沙織に尋ねた。





「バカね!それが好きって事なのよ」





へぇー好きねぇ…

って、えっえぇぇーーー!?





「何、驚いてんの?まぁそんな感情なしで男と付き合ってたアンタにはわからなくても仕方ないか…」




私が…陵弥を好き…




「人を好きになるのって切なくて苦しい方が多いんだよ。傷付いたり傷付けたりさ。そうゆうの乗り越えて深まって行くんだよ」





沙織の説得力ある言葉が胸に滲みる。


まるで自分が切ない恋でもしているかの様に語るから…




沙織の横顔に問いかけた。




「沙織って好きな人でもいんの?」





「…今は…いないな…私だって多少の恋愛経験はあるからね。
凜花もそれに気付けただけ良かったんじゃない?」





……………。



沙織の恋愛経験なんて聞いた事なかったな…





私がいい加減だったから話せる訳なかったよね…





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