制服のボタン

空を見上げる沙織の横顔が少しだけ淋しそうなのは気のせいかな…





沙織はどんな恋愛をしてきたのだろう…





私には話した事ないから、きっと1人で苦しんだり傷付いたりしてたんだよね…





陵弥の事が好きなんだって気付いて初めてわかった。





人の気持ちを考える事…





今まで付き合った男の中には真面目に恋愛しようとしてた人もいたのに、私がその気持ちを踏みにじって来たんだ…



自惚れかな…




こんな私でも本気で好きになってくれた人は少なくとも傷付いた訳だし…





今更だけどごめんなさいだよ…







「沙織…ごめんね…」





「な、何よ急に。気持ち悪いわね…」




「私がこんないい加減だったから何も話せなかったんでしょ…なのに私ばっかりいつも頼って…」





「なーに言ってんの。親友なんだから頼って貰えて嬉しいよ」




…沙織…」




「これからは凜花と恋話が出来そうだしさ」



「沙織…ずっと傍にいてよね…」



そう言う沙織と顔を見合わせて笑った…





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