制服のボタン
放課後。
一緒に帰る約束の陵弥を下駄箱で待っていた。
「あーら身体で男を手玉にとる沢村さん!」
…!…
振り返ると陵弥の取り巻きの女子数にんが、嫌味を言いながら笑っていた。
さすがに顔合わせる度に発せられる嫌味には腹も立つんだよね。
しかも何?
私を上から下まで舐める様に見て、コソコソと耳打ちなんかして。
「どうやって陵弥を取り込んだのか知らないけど、どうせ直ぐ飽きて別れるんなら、さっさと消えてくんない!目障りなのよ!!?」
私は取り巻きの女を睨むと。
「何でアンタらにそこまで言われなきゃない訳?」
私だって言われっぱなしじゃないし。
「あら本当の事じゃないのよ!?噂のある女に本当の事言って何が悪いの!!?」
「何も知らない癖に勝手な事言わないで!?それにに…噂流してるのもアンタらじゃない!?」
こんな言い合いが始まって下駄箱には人が集まり。
取り巻きの女子達は今にも掴み掛かって来そうな雰囲気が流れ出していた。