制服のボタン
集まり出していた中の女子達の中からも聞こえてくるのは私への誹謗と中傷。
そして非難の声。
その声に煽られる様に、取り巻きの女が私に何か言おうとしたその時。
バァーンッ!!!
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大きな音がして一斉に動きが止まった。
私の強張った身体もピクッと跳ねた。
目の前の取り巻き連中の顔色がみるみる変わる。
一番突っ掛かっていた女は特に青ざめて今にも泣きそう…
…泣きそう…?
それは下駄箱を叩いた陵弥だった……
シーンとした中陵弥が。
「お前ら凜花に何言ってくれる訳?」
低い声で、まるで刃物のように鋭い目をした陵弥。
…目が笑ってない…
マジでキレてる…?
この顔が陵弥の噂の根元…?
「凜花はお前らが言う様な女じゃねぇって言わなかったっけ?」
そして、青ざめた女の前に立ち。
「平山。これ以上凜花に変な噂立てる様な真似すると俺、女でも容赦しないよ?」
そう陵弥が吐き捨てた。
陵弥の冷めた顔に、平山と呼ばれた取り巻きの女はカタカタと小刻みに震え、唇を噛み締めていた。