制服のボタン
「陰でコソコソしてねぇで言いたい事があるヤツは俺に直接言え!」
そう言い捨てると。
唖然とする私の腕を掴み。
「行くぞ」
って、私を引き寄せて何事もなかった様に歩き出した。
ポカンと陵弥を見上げると、さっきとは全く違う優しい目をして。
「何だよ?」
って。
私が。
「よ、良かったの?」
と、聞くと。
「お前が傍にいればいいんじゃね?」
って意地悪く笑った。
…ドキッ…
私…きっと真っ赤だ…
あんな風に庇ってくれた陵弥が好き…
ちょっと強引で、ぶっきらぼうな陵弥が好きだ…
「…私…陵弥が……好き…」
呟く様に言うと。
「ばーか。知ってるよ」
そう言って唇に軽くキスした。
まるで出会った時から、私が陵弥を好きになる事を知ってたみたいに自信たっぷりに。
…でも…そんな陵弥の傍にずっといたい…
そう思ってしまう。