制服のボタン
新たな展開?
卓君に見入っていた私を。
陵弥がちょっと不機嫌気味に見下ろした。
ギクッ…
「…えっと…あの…エヘ…」
はいそーですなんて言えるか…
取り敢えず笑って。
「うわぁー凜花ちゃんならいつでもウェルカムだし」
はぁ? う、ウェルカム…
「ばーか。凜花はやんねぇ」
陵弥が私を引き寄せた。
ちょ、ちょっと!
恥ずかしいけど嬉しいよ…
男の独占欲なんかウザイだけだったのに、陵弥にされると嫌じゃない…
両手で頬を押さえる私に。
「ありゃ凜花ちゃん真っ赤。素直だねぇ…」
えっ?…素直?
ひねくれてるとかはよく言われるけど…
素直なんて言われたの初めてだよ。
陵弥と一緒にいると初めての事ばっかりだ。
人を好きだと思ったのも初めてだし。
色んな感情全てが初めてだよ…
不思議な人…
色んな初めての感情に気付かせてくれる人…
結局立ち話も何だからってファミレスに寄った。