制服のボタン
陵弥と付き合って1ヶ月が過ぎ、梅雨を知らせる曇り空が鈍より広がり。
屋上に行くと衣替えした薄着の身体が肌寒さに震えた。
「あれから噂もなくなったね…」
って沙織の言葉に頷く私。
下駄箱での一件から女子の嫌味はなくなった。
逆に羨ましいとか、今まで話した事なんかなかった、クラスの女の子なんかが話しかけてくる様になった。
私もこんな展開になるとは思ってなくて正直戸惑ってる…
陵弥にガツンと言われた平山って女は何も言わなくなったけど、やっぱり敵意剥き出しの顔で私を睨む。
それほど陵弥が好きで、その陵弥にあんな言われ方したら…
…私なら立ち直れないや…
少し同情するよ…