制服のボタン
陵弥はと言えば帰りはいつも一緒に帰るし、陵弥の家にもよく行くしキスだっていっぱいしてるけど…
もっと求めてもよくない?
「なーに欲求不満な訳?」
って、沙織に言われムキになって。
「違いますッ!」
って言ったけど…
本当は陵弥ならって…
てか陵弥と…
って思ってるんだけど…
沙織の言う様に欲求不満なのかな…
「羨ましいよ凜花は。そんだけ思われて大事にされてるって事だから」
…えっ…?
そう呟く沙織の顔がまた淋しそう…
やっぱり誰か好きな人がいるの?
ずっと聞けずにいた事を思い切って聞いた。
「沙織…卓君振った事あったんだって?」
沙織は表情を変えず。
「本人に聞いた?だよね…陵弥の友達だもんね…」
「好きな人が居るって…」
沙織は鉄柵に背中を預け口を開いた。
「…聞いたら…引くよ…」
「…何で…」
少しの沈黙の後、沙織が目を伏せた。
「…私…不倫してた…」