制服のボタン
それから暫く平穏な日々が続いた。
たまに、沙織達と4人で出掛けたり。
中庭で過ごしたり。
テストを控え4人で勉強したり。
サボり常習犯の陵弥が、頭が良くて驚いちゃった。
陵弥ばかりか卓君も…
鬱陶しかった梅雨も終わりを告げる。
2人のお陰で私と沙織は無事、テストを乗りきり後は夏休みを待つばかり…
…なんだけど…
なかなか付き合い出さない、沙織と卓君を焦れったく思いながらも、見守る事しか出来ない…
とても、もどかしく感じていた中。
「ねぇ沙織…卓君とは?」
「…ん…」
あれー何か目が泳いでませんか?
「沙織ぃー薄情しな!」
そう言って沙織の腕に自分の腕を絡めた。
沙織はいやぁーな顔したけど、無理矢理屋上に引っ張って行く。
「さぁ話して貰いましょ」
私が言うと。
ちょっと躊躇気味に沙織が。
「…しちゃった…」
「えっ?」
「…キスしちゃった…」
キス…
キスなんか陵弥と毎日してるけど…
じゃなく…て
えぇぇぇーー!!