制服のボタン
その瞬間。
私の目から涙が溢れて…
胸の前で手を握り締めてガタガタ震える。
はぁっはっはぁ…
と息が苦しくなる。
そんな私を辛そうに見つめると。
私の震える手をギュッと握り。
「…ごめん…もう何もしないよ…」
そう言って。
震える私を抱きしめた。
…怖い…
やっぱり怖い。
陵弥の傷付いた、悲しい顔は見たくないのに…
…怖い…
抱かれるのが怖い…
陵弥の辛そうな顔を見るのが怖い…
傷付けるのが怖い。
自分を自分でコントロール出来ない…
それからどうやって家に帰ったのか覚えてない…
気が付いたら自分のベッドの上だった。