制服のボタン
「私…陵弥に抱かれるのが怖いんだよ…」
話し終わると沙織は。
「陵弥も凜花に怯えられるのが辛いって…」
「私も陵弥に会うのが怖い…」
部屋の窓から見える空に浮かぶ白い雲、が揺ったり流れるのを見つめた。
すると。
いつの間にか私の携帯に電源を入れた沙織が。
「凜花…これ…」
携帯を開いて私の目の前に差し出した。
陵弥からの着信とメールで溢れていた。
「ちゃんとメール読んであげなよ…」
私はゆっくり受信ボックスから一つ一つメールを開いた。
そこには。
陵弥の思いが沢山溢れていた。
メールが苦手な陵弥が毎日…
ディスプレイの文字が滲む。
涙で滲んで読めないよ…
私は携帯を胸に抱いた。
「凜花…会いに行きなよ」
沙織の言葉に携帯を握り締めて泣きながら頷いた。