7 weeks love
「未歩!」 「桜也!」
「未歩ごめん。俺戻らなきゃ…桜に…」

は…??

「桜…也??」

「俺…」


「人間じゃなくて桜なんだ」


意味がわからない。
桜也は何を言ってるの??
人間じゃなくて…??
だって今私の前に人が立ってて、それは桜也っていう人間でしょう??


「桜が全部散る頃、俺は桜に戻るんだ。人間じゃなくて桜に…」
「待って、桜也は人間で…」

「違うんだ。未歩 ごめん。 もう時間がない、俺行かなきゃ…」

桜也の腕をつか…めない…??
え? 嘘でしょ? 体が動かない…

「未歩。好きだよ」

桜也は光とともに消えてった。
花畑には 私と花しか存在してなくて、世界が淋しく思えた。

体が動いても 力が抜けて その場にへたりこんでしまった。
パサッと上から落ちてきた手紙は私宛のものらしかった。


そこには『未歩へ』と丁寧な字で書いてあった。
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