ヲタ恋
そこには……


さえない感じの男の子が勢揃い……!!って言っても三人しかいないけど……。私がちょっと引き気味に三人を見ていると、三人も私と春をジーと見た。

たまらず視線をそらす。すると、また春が私の手を引いた。私は、逆らえないまま三人の向かいにあるソファーに座らされた。春も私の隣に座る。


はずしていた視線を三人に戻す。あれ……?この三人の格好……どっかで見たような……。普通の男子より少し長めの髪……顔からはみ出しそうな眼鏡……チェックの服……そんで……リュック……!!


私はまた、三人から視線を外し、春の顔を見た。春は作り笑顔をしている……。痛々しい……痛々しいよ、春……。そう思いながらも春にささやいた。


「ねっねぇ……この人たち……もしかして……!」


春は、何も言わずに頷いた。そして、今度は春が私にささやく。


「そう……今話題のヲタクだよ……。全員ね……ちなみに、この三人、私たちと同じ中二だよ!」


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