ヲタ恋
私は、心の中で神様に謝罪をする。この男の子にも謝りたいけど、やっぱり名前が思い出せない……。

「あっ……氷野さん……?どうかした?」

「ん?あぁ!なっなんでもないよ!!」

あぁ……もう!またボーとしてた!!はぁ……。

「あっそう?大丈夫ならいいんだ。えっと……めっ迷惑じゃなかったらさ、メアド……交換しない!?」

彼は、長い髪の毛で顔を隠しながら恥ずかしそうに言った。

あっ!もしかして、チャンス到来!?「なんて登録すればいい?」ってさりげなく聞いて、名前を覚えよう!おぉ!これだ♪そして、私はこの計画を実行することにした。

「うん!いいよ♪メアド交換しよう♪」

「あっありがとう!!」

こうして、私たちは赤外線通信でメアド、携帯の電話番号を交換した。まぁ……この人のせいでなんかあっても……勝てそうな気がするしな……。うん。大丈夫だろ!と、相変わらず軽い私なのでした♪

「ねっ!名前、なんて登録すればいい?」

「えっと……萩村(ハギムラ)でいいよ。最初から名前は……抵抗あるだろうし!」

萩村……萩村……!分かったってか、思い出した!

萩村祐馬(ハギムラユウマ)だ!そうだよ!あぁ〜スッキリした〜♪詰まってたのがとれた気がする!

それにしても……いいやつだな!こいつ……。人のことを考えてるって感じ?

「あっじゃぁ、萩村で登録しとくね!私は、名前でもいいよ♪呼び捨てじゃなきゃダメだからね!さんとかって付けられるの嫌いだから!」

「あっうん……分かった!」
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