野いちごM-1グランプリ!
八回戦
0
「白く、儚く、それは百合のように――」
8
「赤く、鮮やか、それは薔薇のように――」
手を取り寄り添って――
0&8
「「二人合わせて、紅白娘々ですー」」
0
「決まったわね、ミリアリア!」
8
「そういうもの?」
0
「ええ。私もアナタもそれはそれはかわいらしい乙女。その私達が手を取り合い、頬を寄り添わせて名乗りをあげた。敵うものはいないでしょう?」
8
「……」
0
「わかっていない顔ね」
8
「なにかにたとえてもらえると、わかるかもしれない」
0
「そうね、たとえたとえ……あ、最高級の茶葉で濃い目に入れた紅茶に、濃厚なミルクを注いだミルクティーは?」
8
「最高」
0
「その通りその通り、まさに今の私とミリアリアは、その最高だったのよ?」
8
「……どちらが茶葉でどちらがミルク?」
0
「色で言えば私がミルクかしら?」
8
「え……」
0
「あら? ミリアリアはミルクのほうがよかったかしら?」
8
「そうじゃない。ただ、ミリアリア、ミルク、出るの?」
0
「……あえて回答はしないことにするわ」