先生!?

「お前、白崎と別れろ!」

え?

別れたいけど別れるの簡単じゃない。

「いいから、別れろ!」

「はい…」

なんで、こんなに強引?

おかしいよ。

「お前、白崎に何もされてないか?」

は?

意味分かんない

「…」

てか、なんて答えたらいいか分かんない。

いきなりこっちに体を向けて、あたしの服の袖を上げる。

「やめて!」

見られたくない!こんな傷だらけの腕なんか、見られたくない…

「ゴメン…。去年なぁ、俺の生徒で白崎と付き合っていた奴がいてなぁ、その子、最初はとっても笑顔あふれる子だったのに、ある日突然暗くなったんだ。笑わなくなったんだ…。そして、突然この学校から居なくなった。転校したんだよ。それで、俺ビックリして、電話したんだよ。そしたら、白崎に殴られたりしてたんだって…。俺、何も知らなくて…。だから、宝丞が傷ついてるのを黙ってみてるのは俺、絶対に無理だから。たのむから、 居なくならないで…。俺の生徒で居て…。」

こんなに辛そうな先生、初めて見た。

「大丈夫だよ?あたし、先生の前から居なくならないから!本当大丈夫だから!ね?」

「おう。それで、今さっき電話切った後、なんで泣いてたの?」

え?

わすれてた…。

「えっとぉ…、裕太が家の前に居るから出てこいって言われて。」

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