あなたは執事
それが火事だと分かるまでそれほど時間はかからなかった
火が私の部屋の前をちらついている


急いでドアを閉めたけれど、火が入ってくるのも時間の問題だ





「どうしよう」






恐怖、焦り、
その2つが私の感情を支配していて
正常な判断をする能力がなくなっていた




窓を開けてみたけれど下にあるのは石畳






飛び降りても待っているのは









“死”


ただそれだけだ









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