treasure hunting

  ―宿泊学習 1日目―

   5月中旬。私達1年生はバスの中でゆられていた。
  「・・・ってか●島って近すぎなんだよ!せめて・・・●岡やし。」
  「ユカリ・・・ソレ無理な話やと思う。修学旅行ならまだしも宿泊やよ?!」
  「わかってる・・・ムリだってわかってるけどぉ~・・・。」
   
   ●島。それが班別活動の場所だった。今年は●島で4時まで班別学習をする。
  あ~かったるい。昼寝とかないのかよ・・・ちッ。
   
  「くっそー抜け出してゲーセン行ってやる・・・。」
  「あーあー行けたらいーねー。ムリだけどね。」
  隣りの席のユリアに軽く流される。でもゲーセンへ行こうと私はまぢで
  計画を立てていたのだ。
  「フフフ・・・。」
 
  「ユカリ・・・?口が引きつってますけど。」
  「えっあーあはは~苦笑」

  「もーすぐ着きますよー降りる準備をしてくださーい」
   ・・・きた。私はニヤリと笑う。

  「・・・あ、私ちょっとトイレ行ってくるー先行っててー」
  「え?ユカリちゃん、トイレなら中にもあるけど?」
  やばい、まずい、ばれちゃうよ~~

  「あ、いや~混んでそうだし・・・ね~・・・」
  「そっか、いってらっしゃい!」
  私は作り笑いをしながら手を振る。・・・危ないところだった。
   
   よし・・・完璧。少し走ってゲーセンを探す。
     
      ―しかし、私の思う通りにはいかなかった。
  
  
< 10 / 17 >

この作品をシェア

pagetop