『naturally』
いつの間にか目の前に現れていたリューシュが、有無も言わさず半ば引っ張るようにしてシェナの手を引いて行く。
「どちらに?」
「ここだ」
「ここ?」
そうしてシェナが案内されたのは、城の奥に並ぶ部屋の一室だった。
ドアノブに施されたマーセル国王家の紋章が、ただの部屋じゃないことを明らかにしている。
「俺の部屋。ほら、入れ」
「えっ! リュ、リューシュ様っ?」
サラリと答えられた部屋の正体に、慌てふためくシェナが身を翻そうとする。
それにも構わずシェナは強引にリューシュに背中を押され、中へと押し込まれていく。
「な、何をされるんですかっ」
「怒るなって。気に入らないか?」
「えっ……これ……は?」
無理矢理部屋に入れられ、強引なリューシュに怒り露わなシェナをなだめるように指差した先。
そこに並べられたドレスの一式にシェナの怒りなど吹き飛び、驚きで目を丸くさせた。
「おまえに似合うと思った色を選んだつもり」
「どういうことですか?」
「どちらに?」
「ここだ」
「ここ?」
そうしてシェナが案内されたのは、城の奥に並ぶ部屋の一室だった。
ドアノブに施されたマーセル国王家の紋章が、ただの部屋じゃないことを明らかにしている。
「俺の部屋。ほら、入れ」
「えっ! リュ、リューシュ様っ?」
サラリと答えられた部屋の正体に、慌てふためくシェナが身を翻そうとする。
それにも構わずシェナは強引にリューシュに背中を押され、中へと押し込まれていく。
「な、何をされるんですかっ」
「怒るなって。気に入らないか?」
「えっ……これ……は?」
無理矢理部屋に入れられ、強引なリューシュに怒り露わなシェナをなだめるように指差した先。
そこに並べられたドレスの一式にシェナの怒りなど吹き飛び、驚きで目を丸くさせた。
「おまえに似合うと思った色を選んだつもり」
「どういうことですか?」