『naturally』

「あの……何かおっしゃってください」


不安げな表情の原因は露わになった肩や腕の露出と、憧れの姿をした自分への恥ずかしさ。


いつもシャンと伸ばされている背筋が、嘘のように身を縮こまらせている。


「似合ってる……勿体無いくらい」


シェナを頭の天辺からつま先まで、まるで自分の中に灼き付けるように見つめながらリューシュが呟く。


「勿体無い?」

「ちょっと待ってろ」

「えっ!?」


何を思いついたのか目を輝かせたリューシュはシェナを残したまま、勢いよく部屋から飛び出していってしまったのだった。


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