誰しも、気取らずに、ありのままに生きたいと願う。
そう願っていても、生きられない人もいる。
父の為。
弟の為。
ひとの為に女であることを諦め、剣をとった筈だった。
しかし、そんな自分の為に一家は離散。
女の子として生きることを許されぬまま、クロチェ国のミリザ姫の親兵として生きるシェナ。
或る日、姫はマーセル国の舞踏会に招待される。
姫について行ったシェナが出会ったのは、訪問先の国の王子、リューシュ。
リューシュに出会って、シェナは抑えていた「女性」としての自分を意識し始める。
舞踏会は3日間。
3日間の夢の先に、シェナを待ち構えていた結末。
彼女は、彼女を取り巻く人々は、ありのままに生きられるようになるのか?
ほんわかと優しい文体の中に、切なさが漂います。
過激な描写は殆どありません。
女の子向けの小説です。
疲れた時、ほっとしたい時に読むといいかも知れません。