飛べない羽根
だけども空は遠過ぎて
冬の空気が
肌をさす。
吐く息の白い7時半
マフラーさえも巻かないで
寒いな、なんて
空を見る。
綺麗だけれど、
容赦ない。
冷えきった風は
残酷なまでに
温もりを奪っていく。
けどマフラーは苦手なの、
巻いてもすぐに崩れるから。
そういうわけで
寒い朝。
遠慮がちに足音を響かせて
わたしは歩く。
ふいに上げた視線の先に
学校を捉える。
あぁ、1日がはじまる。