飛べない羽根
透明って
あまりに透明すぎてると、
黒く染まっちゃうのかなぁ
そんなことを思わせる空
2階の窓から見上げてる
視線を落とせば、
硬いコンクリートの地面。
近い。
わたしは羽ばたきたいだけで
だけどここから堕ちたなら
きっと変わらず
地上で“わたし”に縛られる
可笑しな話。
わたしは“わたし”を
振りほどき
生きていきたいと想うのに
わたしは“わたし”が
いなければ
身動きさえ出来ないなんて
それなのに
肝心要のわたしが誰か
未だに掴めないなんてね。