短小説
うまく言えない
伝えたい想いがある。
どうやって言えばいいのだろう?
「あ、あのね」
鏡の前、目の前にいるのは自分なのに本人じゃないのに…
うまく言えない。
「ぶつぶつ何言ってんだ」
後ろからお父さん。
「…別に」
うまく言えない。
「…お父さん、いつも有り難う」
ぼそりと言った。
「え?びっくりした!!
どうしたんだ?」
しっかりお父さんには聞えていた。
「…お誕生日、おめでとう」
年老いてくお父さん。
私や家族のためにいつも忙しく働いてくれた。
自分で仕事をしてその大変さがわかったから。
特別な日に言葉にしたかった。
うまく言えたかな?
完
*上目~
お父さんニッコニコですね。
いい娘に育てました。
彼氏をつれてきてもすねないように~♪
2009,1,3の分5日