短小説
3つ数えて
君の好きな所3つ。
「あなたの彼女の好きな所を3つあげよ」
彼氏なしの僕の彼女の友人が冷やかしに言い出した。
「なんちゅー質問だい?」
照れた、なぁ~照れるちゅーに!!
「ハーイ、1つ」
勝手!!勝手に話を進めやがった。
「へいへい。
1~つ、優しい所好き」
悪ノリして彼女の顔をガン見して言ってみた。
「ハイ、説明して!!どんな所が優しいの?」
おいおい、お前はどこまで知りたいんだ?
「…俺がバカ騒ぎをしてた運動会。
そこではしゃぎ過ぎた、あれは…騎馬戦。
そこでケガをしたのだよ、この俺は!!
そんなおバカな俺を優しく介抱してくれたわけだよ。
『バーカ』つってねー」
放課後、くっちゃべっていた僕ら。
「ヒューヒュー」
おいおい…盛り上げてどうする?
「ハイ、2~つ目」
「ん~と、あ!!何でも素直に喜ぶ所だね。
好きだよ」
しっかり彼女を見つめる。
友人の手前、彼女は。
「やめてよ~」
っと照れていた。
二人きりならばいい雰囲気になれるのに。
「ハイ、説明~」
お邪魔虫一匹。