短小説

「そうだよね~やっぱり、変だよね俺」

見る見る落ち込む菜月くん。

「持田さんならわかってくれるかなって思ってさ。
 思い切って言ってみたけど…」

…子犬が、捨てられた子犬が『拾ってワン』って言っているような眼差しをする菜月くん。

「う、ううん。
 変じゃないよ!!
 恋は盲目って言うし、私協力する」

見事に子犬を拾った私であった。

家では動物禁止なのに…。

何をしてあげればいいかわからない私であった。

次の日のバイト中。

「持田さん、落とさないでね」

大きな特大パフェを渡された。

ガタガタ震える手。

こりゃ~落とす、そう確信した時。

「これ俺持ってくから、オムライスの方やって」

今日は優しい小池くん。

あまり話さないタイプ、けど仕事はテキパキする。

いい男ちゃ~いい男。

優しくないから野生児あふれる感じ?女受けしそう。

そう女受けだ。

男受けするなんて思わなかった。

というか菜月くんは男しか見えないのか?

残念だ、残念すぎる。

さわやか少年なのにどこかのハニカミくん(王子的な…)と同じくらいさわやかでいい好青年なのに。






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