短小説
リンスの香り
僕は正直モテる。
女子に優しいし、声は渋い、学生にしては色っぽい。
女子はみんな僕を見てキャッキャ言ってる。
僕のタイプはショートカット。
そして今、目をつけてる君もやっぱりショートカット。
後ろから君に気づかれないようにふわぁっと抱きしめる。
「へ?」
びっくりな君は可愛い声を出す。
「好き」
甘い声を君の耳元でささやく。
ドキッとする君が愛おしい。
「…先パイ!?」
じたばたする君。
「君の香りが好き」
止まる君。
「あ~そういう意味ですよね」
からかうのが楽しい。