短小説

本当に好き。

君の香りが…シャンプーの香り。

うざったいくらいプンプン香水の香りがする奴は好きではない。

君の香りが好き。

「本当に止めて下さい」

泣き声になってしまう君。

「ん~もうちょっと」

知っているよ。

君がこのモテる僕になびかない理由。

もういない彼のことを今もまだ想っているんだろう?

時々、想い出しては深い深いため息をつくんだよね。

「もうやめよう、僕を見て」

って何度も叫びそうになった。

けど、僕は口に出さない。

だってこれを言ってしまえば、君は僕の前から消えてしまうだろう?

優しい君は何も言わず、僕の気持ちを考えて答えることが出来ないってさけるだろう?

そんなの僕にはたえられないから、言わないよ。

「やめてください。
 この宿題終わんないと怒られちゃうから~」

必死のようだから仕方ない。

「ん~わかったよ、ごめんね」

チラッとノートをのぞく、…出来そう!!

僕は君の前へ回った。

「教えてあげようか?」

君の顔をのぞきこみ、微笑んでみた。

「…本当ですか?」

嬉しそうに答える君。

「うん」

君の前の席に座り、教えてあげる。

ふわりと香る君の香り。

嗚呼、この香りが好きだ。

もう少しだけ君の近くにいて君の香りを楽しむ。

この香りが手に入らなくとも…。



*上目~
予定では今日この短小説は終わりを向かえるはずでしたが、サボりにサボってできていません。
まぁ~今月中には…と考えています。
香りはナチュラルな感じが好きです。
リンスってタイトルですが…彼はシャンプーの香りが好きってタイトル無視です。
適当な奴です。
ごめんなさい、世界中の皆様ごめんなさい♪

2009,2,9の分19日
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